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祖母葬儀

祖母葬儀

3時間睡眠で起床後、急いで朝食を済ませて礼服に着替えました。
和尚さんが7時20分には来られると言うことなので、
家の中はかなりバタバタ。

これでばあちゃんの顔を生で見るのも見納めかと思うと、
切ないです…。

既に死に化粧を母、伯母、妹から受けてとても綺麗な面持ちの祖母。
これから出棺のお経を読み上げられます。

祖母の袂にはあちらの世界に旅立ってもお腹が空かないように…と、
おにぎりやお菓子を持たせ、手描きのお金を忍ばせつつ…

家族のことも思い出してね☆
という気持ちも込めて、親戚みんなで撮影した喜寿のお祝いの時の集合写真も
中に入れさせてもらいました。

そして、綺麗な花をひとりひとり、棺へ納め…

皆で力を合わせて、村が用意してくれた霊柩車へ。

昨年は映画「おくりびと」がアカデミー賞を取るという素晴らしいニュースもあり、
世界的に日本の葬儀への関心が高まった年でした。
自分は葬儀自体ほとんど参加した経験が無く、むしろ喪主2回の方が多かったり。
(恐らく、葬儀に参加したのは母方の祖父の時だけかな?)

いずれも田舎での葬儀の為、一般的な葬儀がどのようなものかは知りません。

実家の地域の葬儀では、葬儀屋さんとして農協を利用するのが一般的ですが、
斎場を利用することはなく、皆、自宅で葬儀を執り行います。
農協はそのサポート。

農協のサポートがない頃は全て「組」の衆で行っていたのだから驚きです。
今でも、その名残はあります。
映画でやっていたような「おくりびと」の役は、大半が家族、親戚一同で行います。

そして…出棺。

喪主のおいらが位牌を持ち、母と祖父と一緒に霊柩車へ。
役場の職員さんが運転して下さいます。

火葬場は旧津具村にあるため、片道20分程度の道のりです。

やはり、この道のりは慣れるものではありません。
天寿を全うしたからと言って、悲しいものは悲しい。

火葬場では係の方が準備をして下さっており、
和尚さんがお経を読み上げる中、最後の別れ。

そして、父の時は気持ち的に無理だったんですが、
今回は自ら送り出したいという念もあり、係の方に

「着火のスイッチを押されますか?」

と問われ。

「はい。」

と、答えました。

最後くらい、よその人じゃなくて身内に送り出して欲しいって
ばあちゃんが思っていると、そう感じたので…。

始めて入る火葬場の中、殺風景に制御板がいくつか並んでおりました。

そして、スイッチ。

押すと同時に、激しい炎に囲まれました。

自分、ちょっと手が震えていましたが、
外に出て、煙突から出る煙を眺めながら…

「ばあちゃん、おつかれさま。」

そう、心で念じていました。

ここから2時間ほど、燃えてしまうのには時間がかかると言うことなので、
隣接する休憩所にて、皆休憩。

しかし、最後まで見送りたいと思ったので、
おいらは外で煙突を眺めてました。

年を取ると時間はだいぶ早まるようで、
1時間強で全てが終了しました。

皆で遺骨を拾い上げ、自宅へ戻ります。

思ったより早く終わってしまったので、
全員のお昼ご飯を準備して下さっている組の皆様には慌てさせてしまいましたが(汗

午後1時から、葬儀は始まりました。

最近、どうやらおいらは正座に強くなったようで、
全く脚がしびれません(汗
般若心経ともう一つ、何という名前だったかは忘れてしまいましたが、
和尚さんに合わせて読経させて頂きました。

嫁さんからの後日談によると、おいらは相当ノリノリで
和尚さんと行きがあった読経をしていたらしい(笑)

家の外にも多くの方に参列して頂き、
ご焼香頂く間、おいらと祖父とでお礼の会釈を。

そしてそして…。

喪主の挨拶!

実は、昨夜の通夜の時も、突然和尚さんに告げられて
即興で挨拶していたんですが…
会社でだいぶ鍛え上げられたせいか、突然の指名でも
うまく挨拶できるようになってきました。

さあ、葬儀では更に多くの方に参列頂いているので、
さぞかし緊張するだろうと思っていたんですが…

それよりも、感極まった状態だったので、
緊張とかよりも…

何度も涙ぐみそうになって、声が出ないっ!!!!

これが辛い。

父の時もそうだったけど、喪主の挨拶で一番しんどいのが、
感極まって声が出ない。その間合い。

何度も沈黙を経て、その沈黙の間も、すすり泣く声が聞こえてきたりする
もんだから、喋ろうとしても声にならないんですよ(汗
心の中で、「落ち着け!自分!」と、言い聞かせながら、
何とか無事に挨拶を終えることが出来ました。

挨拶が終わってもまだまだ続きます。

次はお寺へ向かい、お寺で供養します。

このときは、マイクロバスをチャーターしていないので、
何名かに車を出してもらい、乗り遅れる人のいないように
順次、適当な車に誘導。

普通葬儀屋なら、これらも全部やってくれるでしょうけど…

喪主自ら。

これが大変なところです。
進行から挨拶、和尚さんから告げられた雑務まで。
全てこなさないといけないんですが、やはり漏れはあるもの(汗

そんな、葬式になれているわけでもなければ、
準備する時間だってありませんし、まずなんといっても、
自分の中の祖母が亡くなった悲しみに対処しないといけないし。

それでも、親戚や組の方のサポートはありがたいものです。

無事に全員お寺に向かったことを確認し、
自分も残ったメンバーを乗せてお寺へ。

ちょうど、おいらがお寺に到着すると同時に、
和尚さん。

既にお経始めているし!!!!!

さすが、マイペース。

むしろ、遅くなってすみません(汗
本来ならば喪主が一番乗りするものだと思うんですが…

なにせ、配車していたもので…。

で、お経の最中、お寺の装飾を見ていたんですが、
そこで不思議な位牌のようなものを発見。

「歴代天皇」とか「明治天皇」って書いてあるんですが…。

天皇とお寺と言えば、こちらが有名。

■廃仏毀釈 - Wikipedia

日本が近代化してから、天皇と仏教は完全に分断されてしまったと思っていたんですが、
こんな事があるんですねぇ。
お寺で天皇が祀られている。

もしかしたら、戦前のものなのかもしれませんが。

山奥過ぎて、花祭りのような歴史深き行事も政府に邪魔されることはほとんど無く残って
きたくらいですからね。

と、思っていると、母の兄妹達もその違和感を感じていたらしい(笑)

帰りがけに

「けんちゃん、調べてブログに書いておいてよ!」

って(笑)
リクエスト頂きました(汗

49日までにどうにかして調べておきます(汗

お寺から帰ってきますと、今度は自宅で
「組念仏」
が執り行われます。

これは組の皆様が今度は祭壇に向かって並び、
ずーっと

「南無阿弥陀~♪ 南無阿弥陀仏♪」

と、リズムを刻んで、歌のように、それをひたすら繰り返すのです。
おいらもちょっと仲間入りさせてもらいましたが、
なんだか悟りが開けそうな気分でした。

組念仏が終わると、「ご苦労振る舞い」と言いまして、
この三日間、ずっと準備などを手伝って下さった組の方を
今度は親戚一同もてなします。

もちろん、自宅で。

川合組は全部で13世帯あるんですが、
皆様揃うとそれなりの人数になりますので、賑やか☆

お酒も入って和気藹々と楽しんでおりました。

もちろん、おいらは今夜大府へ戻らないといけないので、
ノンアルコールでしたが…(汗

おいらは主に組長さんと前組長さんと沢山喋らせて頂いたんですが、
なんと!
組長さん。

武田先生の「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」の愛読者!ww

ビックリしたのが、最近のマスコミ報道の話になって、
そこから環境報道への批判へと移っていったんですが、
どうやら…おいらと思想が似ているなぁ…と、思って
武田先生の環境本知ってますか!?

って聞いてみたらば。

愛読者だった(笑)

最後の方のページにおいらの名前がありますよ~って言ったらビックリされてました(笑)

組長さんも組の中ではかなり若手に入るので、
(それでもお子さんはおいらの年代ですが…)
とっても話しやすかったです。

組長さんは、ばあちゃんが入院していた病院に勤務されている先生なので、
入院中はいつも病室へ顔を出して下さり、葬儀も、本当にお世話になりました。

また、前組長さんは山が趣味!
良く、「山に住んでいるのに山が趣味なんですか!?」
と、言われるそうですが…(笑)

長野は上村のしらびそとか下栗にも良く行かれるそうで
おいらも天研時代にお世話になったところ、共通の話題で盛り上がりまくりました☆

ちなみに、前組長さんは75歳!

全くそうは見えない(汗

やはり、常に動き続けている人は老けないですね。
うちのじいちゃんも然り。

こうして、いつの間にか外も薄暮れを経て夜へ突入。

親戚も徐々に帰宅の途につき、
後片付けに大忙し!

動きに動きました。

こうして、最後の親戚を見送り届け、おいらたちも明日は会社に行く準備をせねば…。

明日は妹が実家にいてくれるようなので、ありがたい。

実家を出たのは21時過ぎ。
大府には23時頃到着でした。

いや。ホント、色々と疲れた一日でした…。

最後の、大府までの2時間運転は、流石に効いた(汗

何度もヒヤリとしました…。

疲れた状態で運転するもんじゃありませんね。
死ぬほど寝たいところですが、午前1時就寝。
明日はまた6時に起床して会社です。

でも、ばあちゃんの葬儀、無事に終わり、
旅立ちを多くの方と共に見送ることが出来て、本当に良かったです。

参列して下さった皆様、本当に有り難う御座いました。

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