昨夜は寝静まった時間帯にも雨が降り続き、
名古屋、尾張方面では道路冠水やアンダーパスの浸水、土砂災害も発生。

豊根村内でも、電線に倒木が架かる事案が発生していました。

よって、今日明日と予定されている研修は、果たして実施されるのか。

出勤し、中止連絡が入っていないことを確認。

東栄町の方と共に、研修の集合場所へ向かいます。
今回の研修はまさに、土砂災害と深い関連がある砂防事業。

土砂災害を防ぐためのハード整備事業です。

日本中、山だらけで、どこででも発生する懸念のある土砂災害ですが、
特に急峻な山々に囲まれて中央アルプスや南アルプスにはさまれた
長野県と岐阜県は規模の大きな災害が発生しやすい地域でもあります。

そこには国を挙げての砂防事業が実施されています。

通常、砂防事業というのは都道府県の管轄になりますが、
その中でも高い技術力や大規模施工が求められる事案に対しては国土交通省が実施。

まず向かったのはこちら。大桑村です。

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越百川という、読み方は「コスモ川」。
なんとも、宇宙を感じる河川名称であります。

その流域には、巨大な花崗岩の岩石がゴロゴロ転がっており、
それらが下流域まで流れていくと災害に繋がる可能性大。

上流は標高3000メートル級の山々が連なり、
大規模崩壊地が多く、風化した花崗岩類が大量に存在。

よって、食い止めるべく施工されている透過型の砂防ダムです。
透過型というのは、真ん中がコンクリートではなく鉄製の筒を組み合わせたものになって、
通常の流水はそのまま透過して下流へ流れていく仕組み。

近年は、メンテナンスも考えて、この形が多いです。

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この、透過型の砂防ダムとしては、日本最大級!!!
でかいです。

インフラ好き…(例:ダムおばさん)にとっては、たまらんですよ。

越百川における鋼製透過型ハイダムについて[PDF]

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この巨大な鋼材を、ここまで運んでくるのもスゴイ。

接続道路は林道で、非常に狭い道。
すれ違い困難。

これだけのコンクリートを運んだのも…。

下流側は、美しい白い花崗岩が並び、非常に透明度の高い流水です。

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そして、こちらは…

さすが、国土交通省。

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作業用道路が、既に我らが村道や林道のレベルを超越しとる。
相変わらずです。

場所を移して、今度は土岐市方面に。

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まったくもって床固め工群と思えないほど整備された公園。

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こう見えて、土木施設です。

そんなに流量のある川じゃないよなぁ…。
小川のせせらぎでしょう。

と、思って上流に行くと、驚きます。

上流の方が、遥かに流量が多い。

河川において、上流の方が下流よりも水量が多いということはあり得ません。
一体何が起きたのかというと…

流水の8割は、小川の真下にある地下トンネルを経由して下流に流れているという。
2割が地表にある小川のせせらぎ。

おいらの頭の中でハテナマークが並びます。

トンネルを経由させる意味は…なんじゃろほい?
どちらかというと、親水公園のコンセプトが重要に見えます。

最後の訪問地は、同じく土岐市内。

妻木城跡に隣接するのが…

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なんと、登録有形文化財になっている砂防堰堤。

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奥に見えます、浦山第二砂防堰堤です。
これ、すげえっすよ。マジで。

砂防ダムが石積みで造られた昭和12年建造の構造物。

驚くべきことに、「から石積み」なんです。

から石積みってのは、モルタルとかコンクリートとかで隙間を塞ぐことなく、
石を積んだだけで丈夫な構造物にしている手法。

これこそ、職人の世界であり、

石の「目利き」ができる職人でなければ非常に困難です。
説明して下さった国土交通省の方曰く、

「一度壊れてしまったら、もう二度と直せません。」

それくらい、から石積み技術の高い「作品」です。
そして、これまで長い年月を経ても、壊れることがなかった。

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文化財指定の記念碑も建立されていました。

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案内看板にもありますが、

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さらに驚くべきことに、
城跡の石垣に後付けで一体化している砂防ダムなのです。

すっげ。

最新式の砂防ダムから歴史的砂防ダムに至るまで。
貴重な機会を有り難う御座いました!

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