災害伝承情報[日々雑感]
(2014-10-01 19:58:47) by けんた


広島で発生した土砂災害、御嶽山の噴火。

人間が科学技術を駆使して、自然災害を押さえ込んだり予知…
自然の脈動というのは、まだまだ人間にとって巨大すぎる相手。

もちろん、被害を最小限に抑える方法を考えることは重要ですが。

 

科学技術が進歩する前から、大きな災害というのは、
言い伝えとして各所に残されたり、地名として残されたり!

地名ってのは非常に重要な伝承手段で、
災害が起きた場所を人々が災害の名前で呼ぶようになったものが、
そのまま今に残っていたりします。

例えば…

「金」という字が付く場所は急傾斜地で、礫の堆積地に多いとか、
「蛇」という字が付く場所は、土砂の流出(土石流)が起きやすいとか、
「白」という字が付く場所は、洪水による土砂で埋まった土地だったりするとか。

全てが災害に通じるとも限りませんが。

しかし、都市部周縁などは開発が進むにつれて、
印象の良い新しい地名が付けられるようになったりして

そうした重要な土地情報が消滅することも多々あるそうな。

そんな中で、これらの情報を集めて防災に役立ててみてはという動きも!
総務省の消防庁がHPで情報公開していました。

全国災害伝承情報 :: 総務省消防庁

有史以来、全国で発生した災害は各地に多大な被害をもたらし、それらの災害の教訓は各地域において記録としてあるもの、図画として残されているもの、あるいは物語、ことわざとして伝承されているものなどがあります。
そのような災害にまつわる資料や情報は、これまで国として整理されず今日にいたっており、その多くが各地域に埋もれたままとなっています。
全国災害伝承情報は、そうした各地域に残る貴重な資料を、国として整理集約し、インターネットを活用し広く一般に公開することを目的としたもので、平成16年度から平成18年度にかけて都道府県や市町村などの協力をいただき、調査を通じて収集した情報を整理集約しました。

言い伝えを分析しているデータベースが、非常におもしろい!!

このあたりのものを抜粋すると…

・スガリ(蜂)が低いところに巣を作る年はアラシがくる
・寒に木の葉が流れると、その年は大荒れとなる。→この地方は寒の時期にはほとんど雨が降らず、木の葉をながしさるような大水は
出ないのが普通。寒の出水自体が異常事態で、その異常さからその年の洪水を予測した。
・トウキビの根が高く出ている年は、アラシがある
・寒に雨が多いと土用に大水がある

天候や災害の予測を、植物や動物の行動を観察することで予測するんですね。
伝承は、情報が長い期間をかけて取捨選択され、
正しいものが残っていく習性があります。

防災の参考に…。


コメント(2)
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