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2007年09月13日

 ■ 「若者はなぜ3年で辞めるのか」~年功序列が奪う日本の未来~

入社してから早、半年。

会社の業務には、まだ全然タッチしておりませんが、
会社のシステムというのがおぼろげながら見えてきた今日この頃。

そのなかで、切っても切り離せない日本独特のシステムが、
「年功序列システム」
我が社でも、そんなシステムは機能しているのだろうか?

それが分かるのは何年先のことになるか。

さて、巷では第二新卒として、入社3年目の社員の転職市場が大盛況のようですが…

ちなみに、大卒新入社員のうち三年以内に辞める割合というのが
36.5%らしい…(2000年)

以前、東京の古本屋にてタイトル見て買ってしまった本。

ちょっくら読んでみましたよ。

人生、大学を卒業し、就職し、結婚し、子供が生まれ、子供を大学まで送り…

なんて、最近ちょっと年食った考えをしているんですが、
上記ロードマップに沿っていくと、どんどんお金が必要になっていきますよね。
それに適した形で、会社も従業員に給料を払う。

それが、年功序列を正当化する論理かなぁ~なんて思ってたんですよ。

まあでも、それが従業員モチベーションになって会社に寄与しようとするなら、
ネガティブな前向きだけど、良いですね。

ただ、我々の世代からして見たら、
「働く魅力」をモチベーションにしたいもの。

この本によると、そういったモチベーションが産まれてきた世代というのが、
就職氷河期以降の世代だそうです。
それ以前の世代は、業務内容以前に、会社の名前、安定→安定した生活&老後。
ってな感じで、就職先を決めていたらしい。
いわゆる「なんでもやります世代」。

そりゃ、せっかく入った企業。
辞めてしまったら、安定したロードマップが描けない。
辞めずに、どんな仕事であろうとこなす。

すなわち…3年じゃ辞めませんよね。

ただ、イマドキの若者。(我々か。)

3年も働けば、だいたいその会社がどんな感じなのか、
そして、自分のやりたいこととマッチしているのか?
仕事への希望が主体となって入社してきたからには
ミスマッチしてしまってた場合は、転職して自分にあった企業を選ぼうとする。

まあ、それも当然か。

なぜならば、バブル以前のとにかく人員確保!的な採用を行ってきた企業は
不況に直面して人員整理の苦境に立たされた。
そこで、長年会社へ尽くしてきてくれた従業員をリストラしまくるわけにはいかない。
必然として、採用を絞るしかない…。

今でこそ、有効求人倍率的には就職活動しやすい世の中になったけれど、
企業には既に痛い想い出があるので、採用する人間も選びたい。
そうして、採用活動をする若者へ

「あなたは我が社に入社して何がやりたいですか?」

「自分の持つ力をどのように会社に生かしますか?」

そんな質問をするようになり、学生も必然的にそれを考えるようになった。

僕たちの一度きりの人生、何をして過ごすのか。
(まさに、自分探しの旅。)

内定取ったときは、
っしゃーーー!自分はこの会社で、こうこうこーいうことをするんだ!
夢に目が輝いてますよね。
そりゃ、厳しい就職戦線を勝ち抜いてきたんだ…。

ここが、かつての新人との違いらしい。

そして、いざ、会社に入ってみると、自分の思うようにはいかないモノ。

それが分かってくるのが三年後くらいらしい。

自分の希望通りの会社に入れた!
ってことは、相当にその会社を研究し、自分のモチベーションを高め…
かつ、自分に自信がついて…

そして、理想と違う現実を目の当たりにし、
新たな理想を追いかけて会社を辞める!
そんなアグレッシブさ、今の就活生なら持っていても不思議ではない。

ま、そんな姿を上司たちが見ていたら、
「イマドキの若者は根気がないなぁ~」
なんて写るんでしょうな(笑)

見る立場によって、全く異なって写るようです。

それを、アンテナ張ってキャッチした企業の採用担当。
そりゃ、第二新卒として、雇いたくもなりますよね。
それなりに覚悟を決めた人たちですから。

でも、年功序列システムっていうのは、
年齢によって給料がある程度決まってくるもの。
そこが既卒採用の難しさだそうです。

この本の著者の方は、実際に人事採用担当やってたらしいんですが、
最初にやった仕事というのが、

「既卒者と新卒者の篩い分け」

大量の履歴書の中から既卒者のみを抜き出し、
別の入れ物に入れておく。
その入れ物は、永久に開けられることはないという…。

それでも、統計によるとあくまで「転職」という形なら
なんとかなりそうらしいです。

なんだか、企業と採用のダークな部分を垣間見た気分です。

 

と、まあ、つらつらと書いてみたわけですが、
別に、今の会社を辞めたい訳じゃないですよ!www

ただ、新入社員として、転職率の高さを分析してみたかっただけ。

投稿者 kenta : 2007年09月13日 20:38

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コメント

お久しぶりです。
環境本,2が出てましたね。
まだ最後まで読んでませんが,目の前の学会が終わったら(笑),じっくり読もうと思います!
来年から自分も社会人なので,不安いっぱいです。。
何よりも10月頭にあるTOEICヤバスです。。笑

お仕事どうですか??体に気をつけて頑張ってくださいね!!

投稿者 ひろせ : 2007年09月13日 21:01

>ひろせさん
環境本パート2!
自分も、ほんのちょっとだけ?お手伝いしましたw
実は、6月辺りに先生からパート2の下書きをもらい…
ちょっと意見を言ってみたりしたんですよ。
いやぁ~まだ読んでいないんで、反映されているか楽しみ(笑)
それにしても、発売されたの知らなかったw
(昨日なのね。)

さてさて!学会!しかも、名古屋に来られると!
こちらもだいぶ涼しくなってきましたよ☆

ま、社会人つっても、研究室より楽だったよww
これから責任が増えていくんだろうけどねぇ…
まあ、ポジティブポジティブ☆
TOEICも、英語圏に出張行かされれば伸びるさww

環境本パート2読んだら、また感想教えてねー♪

投稿者 けんた [TypeKey Profile Page] : 2007年09月13日 21:45

現状人事と、経営もしくは認識の低い現場担当では、そういった人材分析能力にかなりの開きが出ますね。

僕は一度、組合関係の担当者にどのように人材開発及び人材確保を行うべきかをプレゼンしたことがありますが、やはり田舎企業ほどそういった認識は低く、現在の就職戦線に立っている人との知識の差を感じますね。

それは・・・

実はもっと根が深いと思っています。
逆に自分たちのメリット、こういう風に仕事できるみたいな認識を持ち合わせていないので、ある程度これくらいのやつ着てくれたらみたいな甘い考えしか持っていないので、採用にも差が出るし、採用の目標値と実績(人数と成果)に大幅な開きが出るのです。

つまりは、会社側が一人の人間の立場に立って、こういう風にこんな感じで仕事をしてもらって、○年後にはこんなスペックを持った人材になれるという最低目標値を示すことが必要と思っているわけです。
それを持って、雇われる意味があるしステップアップにつながるし企業への貢献も出来るわけで。
今の市場では、別に雇われなくてもスペックあれば、より自由度の高い企業や、ベンチャーでもしたほうが十分な見返りを求めることが出来るので、その部分との差を埋めてあげないと、従業員は納得しないでしょう。給料システムが不明瞭すぎるんですよ。

しかし、ここがポイントであくまでサラリーでフィーではないので、サラリーであるなら、あきらめるもしくは年俸制を導入しているところへ行けばいいとなるのです。
製造業は違うかもしれんけどクリエイティブは年俸制にすべきという考えのyesでした。

投稿者 yes : 2007年09月14日 14:56

>いえす
さすが、渦中の人!?
だいぶ勉強しているみたいだねぇ…。

人材分析っても、人と人ってある程度の期間コミュニケーションを取らないと、どんな人間か分からないもの…
それを短期間で見極める人事もかなり難しい仕事だと思うよ。

それも、小さい会社ほど、忙しい通常業務の合間を縫ってのことだろうと思うし…。

その点では、インターン制度って会社にとっても学生にとっても多少はメリットのある精度なのかも知れないね。

あと、年暴政とかフィーとか…
どうも、働くことの価値観がお金中心になってしまっているような気がするねぇ…。
もちろん、お金あっての生活だから仕方がないけど。
それでも、昔の職人気質のような、
大工さん「おう!立て付け悪かったで直しておいたでな!」
被修理者「あんがとさん!ちょっとそこの畑で取れたでこれ持って行ってよ!」
な~んて会話のある世の中も良いよねw

投稿者 けんた [TypeKey Profile Page] : 2007年09月20日 20:48

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