通夜から一夜明けた朝。
家族揃って葬儀会場の基幹集落センターへ。
豊根の葬儀文化は他所とはちょっと違っていて、
通夜を開けた朝に荼毘に付され、それから葬儀となります。
亡くなられた方のご家族と共に、組の若い衆(とは言っても私の上は50代)が
棺を抱えて霊柩車へ。お見送りします。
妻子も日頃、組のお付き合いでお世話になっており、足を運びました。
出棺 合掌。
葬儀の一連の流れの中で、どうしても涙腺が緩んでしまうのが、
棺を最後に閉める、その瞬間。
何度、その瞬間に立ち会っても慣れることはありません。
奥様から涙ながらに、最後に一言、感謝の言葉。
「おとうさん、今まで、本当にありがとうございました。」
ブログ書いてても目頭が熱くなる。
実直で誠実な方。
高校を卒業してから定年まで、ずーっと役場に勤務されたとのこと。
定年と言っても、20年近く前になるわけですが。
それからもシルバー人材センターの事務局長されていたりと、
村のために尽力された方。
ご家族の皆様もお見送りのため火葬場へ向かわれ、
我々組の人たちは一旦帰宅。
11時頃に再び会場へ向かい、ご家族、親族の皆様の到着を待ちます。
そして、ここからが忙しくなる!
組の中でも若い方から順番に受付当番に立ちます。
私も、招待者の皆様の受付を。
親族の方から頂いた招待者リストを元に、
来訪される方の御香典のお名前をチラッと確認し、
一般の方は一般受付へ案内したり、返礼の品もしくは引換券をお渡しします。
波があって、長蛇の列ができると焦ります(汗
葬儀はリハーサルなどあるわけがなく、全ての準備が急遽行われるものなので、
トラブルは、必ずつきものです。
親族の皆様が力を落とされている間、組の皆さんがサポートで円滑な運営に期するわけで。
無事に葬儀が終わり、三日七日の法要が済み。
お見送りと片付けを経て一旦帰宅します。
そして今度は場所を御自宅に移しまして…
組念仏。
組の皆さんが亡くなった方のお宅に集まり、
念仏を49回、唱えます。
その後、御親族の方々からご接待を頂き、慰労下さいました。
丸々1日をかけて故人を送り出しました。
昔は葬儀屋さんもなくて、もっともっと組の関わりが強くて、
葬儀にも多くの時間を費やしたと聞きます。
そうして、突然のことに対する気持ちの整理を済ませる。
ご冥福をお祈り申し上げます。