このところつづく雨の影響。
やはり、影を落としました。
護岸工事未整備で、自然の形が残る美しい河川ですが、
降雨で雨量が一気に増えると水位&流速が上がり、
河岸の弱いところが狙われた場合…
そのまま崩れてしまう。
道路だけじゃありません。
河川管理も私の仕事。
さあ、どうしようか…現場写真を眺めながら思案。
とりあえず応急処置をしないと、まだ終わらぬ梅雨そして台風の影響で、
更なる浸食が進む可能性高い。
浸食した直ぐ横は、農地。
農地がえぐられる事態は避けたい。
工事発注したくとも、予算は無い。
そうだ!今日は現場班の方がいらっしゃる日!
もちろん、既に現場班の方は予定の仕事があります。
どうにか、お願いしてお二人のうち、お一方の予定を見繕って頂いて…
応急処置へ!
現場は、河床から土嚢を積むと、100体以上を要しそう。
まず、法尻は石積みしてみるか。
不慣れながら試行錯誤していたところで…
「その石は…もっと右!手前奥を入れ替えて!」
どこからともなく、声が聞こえてきました。
我々の作業が気になって見にいらっしゃったご近所さん。
おおお!プロフェッショナル登場。
川の音に声がかき消されそうになりつつも、指示が飛んできます(笑)
完全に、現場監督さん状態ww
一番下の段を繕っているところで…
あれ?
先ほどまで指示を送り出されていた、現場監督(有志)さんの姿が無い?
再び、試行錯誤しながら作業を進めていると…
そこに出で立つは、長靴を履いてきた現場監督(有志)さん!!!
「この石は…だな。こう回して…ここと、ここが掛かるようにして…」
なーんと!
直接御指導。
すげぇ。
言われた通りに石を取り回してはめ込むと、
ガッチリ固まって動かなくなる。
ちなみにですが、現場監督(有志)さんは、
80代半ばを超えていらっしゃいます。
最近の若い者は、石の積み方も知らんのか!!
とまでは、さすがに言われませんでしたが、
実際、石の積み方が分かっていない我々に、石積を手ほどきして下さいました。
ある石を積むとき、両隣はもちろんのこと、
上下、奥手前など、三次元で石の「当たり」を確保することが大切。
石同士の接点が多数になるほど、石は動かなくなり、安定性が高くなる。
さらに、川に当たる部分の石は「上向き」になるように設置する。
ただ、上向きにするだけではダメで、安定性を確保してから。
などなど。
目からうろこの御指導、ありがとうございます。
両手で持ち上げるのが精一杯のサイズの石を、
クルクル回しながら、石の形を三次元で把握。
接地面が適切な形になる石を探すわけですが、河床が岩盤なので、
石の数自体が少ない!
適切な形の石を探すのが、一番苦労しました。
石を積み終えたところでお昼休み。
午後からは、職場に仮置きしてある採石を土のうに詰め込みまして…
現場へ運ぶ。
車道から離れている場所なので、一輪車で運搬します。
運搬経路が斜面になっているんですが、土のうの重さを甘く見た私は…
滑り出す一輪車にブレーキがかけきれず…!!
そのまま尻餅をついて一輪車に引きずられる(汗
農作業されていた皆さんの視線が一気に集まり、超恥ずかしい(汗
笑い事で済んで良かったですが。
現場作業における危険回避感覚は、現場作業をやったことが無いと分かりづらい。
少しずつでも作業経験を積むことは、現場を監督する立場でも大切に思います。
雨の日、斜面、一輪車、重荷重。
ひとつ、憶えました(汗
全部で50体近くになりました、土のうの運搬完了!
先ほど積み上げた石積みの上に、土のうを載せていきます。
午後からは雨が降り出して、足下が悪いので更に気をつけて作業を進めます。
完成した姿を見て、ちょっと石積みが不格好になってしまいましたが…
気持ちの良い達成感。
願わくば、これで保ってくれることを…。
同時に、恒久対策も…。
作業しているところで、珍しい光景が目に入りました。
虫が苦手な方…すみません。
ムカデが卵を守って、掘り出した石影にくっついていました。
現場作業を終えて職場に戻り、事務作業へ移ります。
現場監督ボランティアしてくださった方、手伝って下さった先輩、有り難う御座いました!!
ビタビタに濡れたので、帰宅後はまず風呂へ。
風邪を引かぬように!