災害伝承情報

広島で発生した土砂災害、御嶽山の噴火。

人間が科学技術を駆使して、自然災害を押さえ込んだり予知…
自然の脈動というのは、まだまだ人間にとって巨大すぎる相手。

もちろん、被害を最小限に抑える方法を考えることは重要ですが。

 

科学技術が進歩する前から、大きな災害というのは、
言い伝えとして各所に残されたり、地名として残されたり!

地名ってのは非常に重要な伝承手段で、
災害が起きた場所を人々が災害の名前で呼ぶようになったものが、
そのまま今に残っていたりします。

例えば…

「金」という字が付く場所は急傾斜地で、礫の堆積地に多いとか、
「蛇」という字が付く場所は、土砂の流出(土石流)が起きやすいとか、
「白」という字が付く場所は、洪水による土砂で埋まった土地だったりするとか。

全てが災害に通じるとも限りませんが。

しかし、都市部周縁などは開発が進むにつれて、
印象の良い新しい地名が付けられるようになったりして

そうした重要な土地情報が消滅することも多々あるそうな。

そんな中で、これらの情報を集めて防災に役立ててみてはという動きも!
総務省の消防庁がHPで情報公開していました。

全国災害伝承情報 :: 総務省消防庁

有史以来、全国で発生した災害は各地に多大な被害をもたらし、それらの災害の教訓は各地域において記録としてあるもの、図画として残されているもの、あるいは物語、ことわざとして伝承されているものなどがあります。
そのような災害にまつわる資料や情報は、これまで国として整理されず今日にいたっており、その多くが各地域に埋もれたままとなっています。
全国災害伝承情報は、そうした各地域に残る貴重な資料を、国として整理集約し、インターネットを活用し広く一般に公開することを目的としたもので、平成16年度から平成18年度にかけて都道府県や市町村などの協力をいただき、調査を通じて収集した情報を整理集約しました。

言い伝えを分析しているデータベースが、非常におもしろい!!

このあたりのものを抜粋すると…

・スガリ(蜂)が低いところに巣を作る年はアラシがくる
・寒に木の葉が流れると、その年は大荒れとなる。→この地方は寒の時期にはほとんど雨が降らず、木の葉をながしさるような大水は
出ないのが普通。寒の出水自体が異常事態で、その異常さからその年の洪水を予測した。
・トウキビの根が高く出ている年は、アラシがある
・寒に雨が多いと土用に大水がある

天候や災害の予測を、植物や動物の行動を観察することで予測するんですね。
伝承は、情報が長い期間をかけて取捨選択され、
正しいものが残っていく習性があります。

防災の参考に…。

「災害伝承情報」への2件のフィードバック

  1. こんばんは。
    季節の変わり目で体調を崩してダウンしてました。
    久々に、38度以上が3日も続く状態を経験しました。
    →日頃の健康と言うものは何事にも代え難い大切なものですね。
    さて、伝承と言うものは究極の経験則ですな!
    理屈は分からなくても、なるもんはなる、と。
    →理屈を解明するよりも、予兆を知って災害に備える方が大事ですよね。
    身近なのは、カエルが鳴くと雨が降るとか。
    地名にも、色んな由来があるんだね。
    豊根とか設楽町にあるカタカナの地名とかにはどんな意味があるんだろう、とふと思いました。

  2. >ウェスさま
    あらま!!奇遇ですね!!
    私も、現在進行形で、風邪ひきさんです。
    病にかかると、日々の健康の有り難さを実感しますよね…。
    こんな日の夜に限って、宿直当番が当たっていて、
    さらに台風が近づいているのでアラームが鳴ったりして…。
    過酷な状況であります(汗
    伝承!食いついて下さりありがとうございます☆
    理論よりも経験則なんですよねーーー!
    経験則も、長い時間をかけて洗練されてきたものだと、確実性が高まります!
    カタカナの地名も、気になりますよね。
    かなり。
    かつての方言だったのか…
    私も、豊根の字名でシットハとか、気になってます。

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