新型コロナウイルス専門家会議の分析提言が更新

21日ぶりに、新型コロナウイルス専門家会議の分析提言が更新されました。
そこから、いくつか、私の目を引いた部分を引用します。

■新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の見解等(新型コロナウイルス感染症)|厚生労働省

最近、医療機関や介護施設等での大規模な院内感染・施設内感染が続発しており、その対策が急務となっている。一般の感染対策の徹底とともに、院内感染・施設内感染が発生した場合に、被害を拡大させないためにも、早期発見・早期対応が重要である。
一方で、院内感染・施設内感染が確認されると、報道などでその施設の責任を強く糾弾する風潮があり、迅速な報告が行われず、早期対応につながらない状況となっている。
しかし、入院患者や施設入所者は、高齢で基礎疾患を有していることが多く、感染による重症化リスクが高いことを踏まえると、早期に院内感染・施設内感染を報告し、感染が拡大しないように対処することこそを推奨する空気を、社会全体で醸成していくことが求められる。

医療機関に関する部分に注目が行ってしまいますが、
日本人の高い衛生観念がプラスに作用することもあれば、
このようにマイナスに作用することもあります。

「けがれ」に対する防衛本能とでも言いましょうか。

綺麗なものと汚いものの境界線が、明確に、くっきり分かれているのが日本人の特徴。

例えば、自分の中にあるうちは「うんこ」も自分の一部。
しかし、それが外に出たとたんに「けがれ」に変化。

「えんがっちょ」という言葉が日本語の語彙にあるくらいです。

だからこそ、こうした「けがれ」というイメージが付きやすい日本人体質において、報道の仕方によっては感染症=けがれと捉えてしまう人の確率も上がってしまいます。

 事業者は、体調不良のある社員などに新型コロナウイルスの検査や陰性を証明する書類を求めることは避けるべきである。医療機関が陰性の証明を提供できる体制にないことや、陰性であっても、体調不良があれば感染している可能性は否定できない。
体調不良があれば、休暇がとれるように配慮すること、また症状が継続するようなら受診して加療させる。

陰性を証明する方法は無い。

それを理解したうえで、行動するというのも、コロナ対策を難しくしているもの…。

市民に対して、偏見や差別を防止するための啓発を進めることが必要である。本感染症に対する偏見や差別の解消に向け、
・ 誰もが感染しうる感染症だという事実
・ 誰もが気付かないうちに感染させてしまう可能性のある感染症だという事実
・ 病気に対して生じた偏見や差別が、更に病気の人を生み出し、感染を拡大させるという負のスパイラル
・ 医療従事者をはじめとして本感染症への感染リスクと隣り合わせで働いている人々に対する敬意
といった事柄について、市民に啓発する活動を展開することが求められる。

差別偏見にまで至るというのは、本来のウイルスが持つ恐ろしさを通り越して、人間的な。
きわめて人間的なウイルスの脅威にまで到達しています。

市民にできることは、医療従事者とその家族に対する偏見や差別を原因とする医療従事者の離職、休診や診療の差し控え等が生じないよう、本感染症を正しく理解する
ことである。政府は、医療従事者やその家族が利用できる人権相談の窓口を設け、幅広く啓発をすべきである。

これまでの長い歴史の中でも、病気による差別はひどいものがありました。
それを助長しないように、報道に携わる皆さま、どうか宜しくお願い申し上げます。

専門家会議としては、引き続き、緊急事態宣言下における現行の行動変容に対する
評価を進めていくとともに、今後、5月6日の緊急事態宣言の期限に向け、現状や対策
についての分析を進める。

 

■新型コロナウイルスに関するQ&A(医療機関・検査機関の方向け)|厚生労働省

■新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)|厚生労働省

最後に、Q&Aの一次情報です。

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