先日の日記で伝統文化とESDに関するワークショップに参加していましたが、
せっかくなので、ひとつ御紹介をば。
私が大学4年~修士2年の間、所属していた武田研究室では、
年に1回から2回ほど「伝統材料研究会」なるものを主催していました。
学生が幹事をして、名古屋大学の先生方のみならず、
様々な分野の方、特に材料に関心のある偉い皆様を引率し、
奈良や京都、伊勢はもちろんのこと、北陸方面へも足を伸ばしたりしました。
そのときのことを懐かしく、最近、武田先生が記事にされていたので
読み入って当時を思い出していました。
■武田邦彦 (中部大学): 日本・文化・素材(4) 伝統材料研究会の1
伝統…というか、古い技術で残っているものというのは、
それらがすぐれているために技術淘汰を生き残ってきたものが多いと感じ、
総じて「物持ちが良い」、すなわち、長く使っても人を飽きさせないという共通点。
現代の製品群とは真反対に位置しますが、
ただし、私的にはそれらは「人を選ぶ」ように感じます。
逆に、万人に受ける「もの」というのは、
早く淘汰されやすくて、移り変わりも激しいもの。
それが「悪」と言っているわけではなく、
そういったものであるのではないか…という程度ですが。
先生のブログ内でアップされていた川上神社。
ここでは、伝統材料研究会に参加した皆様と記念写真を撮影しました。
これが、2005年8月のこと。
懐かしい。
そういえば、当時は愛知万博まっただ中でしたね。
そして、もうひとつの記事。
■武田邦彦 (中部大学): 日本・文化・素材(5) 伝統材料研究会の2
こちらに掲載されている写真には、私が2枚ほど写り込んでいますね(汗
こちらの記事では、人間国宝の方々が登場されています。
おふたりの持つ「技術」はもちろんすぐれているのですが、
人間国宝には、それだけではなることができません。
なんといっても、人間性。
お話をしていても、独特の世界観を持っていらっしゃり、
私生活には随所にこだわりが。
例えば、毎朝、何があろうと朝五時に起きてラジオ体操をするとか。
実際、当日は夜通し人間国宝さんと飲みまして、
気付いたら外が明るくなり、ラジオ体操を一緒にやっていました(笑)
「『伝統』は、新しいんです。」
という言葉、概念をココで聞き、感銘を受けました。
また、富山の高岡市では有名な銅器づくりの仕事場へ。
たまたま話をしていて分かったことですが、
この製作所で、豊根村の川宇連神社前にある
尹良(ゆきよし)親王像が製作されたのです!!
たまたま出身地の話になって、豊根村という…と説明し始めたら…
職人さんが、
「お。あそこには手を挙げている大きな銅像があるでしょ。
あれ、うちが作ったんだよ。」
って。
当時は、大変驚きました。
最後に、武田先生と、伝統材料研究会に参加した学生とで記念撮影。
こちらは確か、奈良だったかな。
桜がとても綺麗だった記憶があります。
談山神社の近くだったと思います。
私の神社好きのルーツがこの研究会。
また行きたくなってきた。