上黒川花祭り2020前半

1月3日の朝を迎えました。
この日は1年で最もハードな夜を楽しむ日。

豊根村上黒川花祭りが始まります。

朝10時半から神殿、拝殿にて上黒川熊野神社新年の祭典、そして二丁鉾の舞奉納。
ここでは笛の吹き手として参加します。

神々しい朝日を浴びて白衣をまとった氏子衆、そして拝殿には装束と烏帽子の神官さん、氏子総代衆が拝殿に集い。
写真を撮っておりませんでしたので、ありませんが、二丁鉾の舞は1人舞で、これまた難しい。
見ごたえのある舞です。

上の写真、左端に写っておられるプロカメラマン山之内博章さんが撮影しておられるので、またいずれ!保存会のホームページにアップさせて頂きます。

■花祭り〜愛知県豊根村上黒川地区〜 – 上黒川花祭り保存会

神事が終わり、奉納されたお神酒を抱えて階段を下る氏子総代衆。

このあと、直会(なおらい)にて振る舞われました。

直会では毎年恒例、山之内博章さんが昨年の花祭りで撮影された写真を焼き増しプリントして皆に配ってくださいます。

お昼ご飯代わりの直会を頂いたのち、いったん帰宅。

着替えの準備や仮眠を済ませて、午後4時、神社境内の舞堂。

湯立て神事が始まります。
写真が無いということは、何かやっていて忙しかったんだなぁと思って下さい(笑)

このときは笛を吹いておりました。

そして、花祭りの舞次第が始まります!
献杯!!

今年の花祭りで話題をさらっていった出来事がありました。
奉納を頂くと、その金額とお名前が書かれた紙が続々と壁に張り出されていき、壁が奉納(お見舞い)で埋まると「今年は、よ~来てくれたなぁ」という会話になるんですが…

今年は…1枚の奉納紙を皆が指さして、驚きの視線を送っていました。

そこには「金 百万 円也」の文字が。

かつて村長そして県議会議員を務めておられ、故人となられた上黒川区出身で豊根村伝説のお方の名前です。
遺族の方から、有り難き御奉納。

花祭りのみならず、祭りの維持には多大なる経費を要します。
特にまとまったお金というのは祭具の更新など、本当に助かるもの。

未だかつて見たことが無い寄付金額に、昨夜、下黒川花祭りでも話題になっていたほどでした。

撥の舞が始まります。

太鼓撥を持って舞う独り舞。
よって、太鼓の音色はありません。

「うたぐら」の斉唱と笛の音色のみで舞う。

花祭りで太鼓の存在は絶対的。

舞のリズムは太鼓によって刻まれます。
よって、舞うスピードのコントロールも太鼓次第。

しかし、太鼓が無い。

ということは…テンポを司るのは「うたぐら」です。

笛を吹く方も大変。
太鼓が無いから、うたぐらのリズムと太鼓のリズムとの関係性をわかっていないと笛が吹けない。
舞に合わせて笛を吹くと、笛の暴走にもなりかねないという、実は大変な舞なのであります。

ここで地元選出衆議院議員さん(医師)登場!
とは言っても、伝統芸能なのでご挨拶タイムが差し込まれることはありませんが…。
地域医療について、しばし、ふたりで談義しました。

続いて、舞と舞との間、随所で挿入される「宝の舞」。
願掛けされた「宝」を手に持って、舞える人が舞います。

いつ、だれがやるとは決まっておらず、その都度、舞手が決まります。
写真は、我が職場の同僚さんたち。
Iターンして数年、あっという間に舞い方を身に付けました。

ここから2人舞の「地固めの舞」が始まります。

手に持つ祭具が「扇」→「やち」→「剣」と変わり、舞子もおおよそですが、「小学生」→「中学生」→「高校生」と変わります。

再び、何度も挿入される宝の舞。
午後7時になったところで、我々消防団員は花祭り夜警が始まります。

訓練服に着替えて社務所を詰所とし、消防団の新年会も兼ねながら上黒川区と坂宇場区を守備範囲とする第1部が祭り警備を行います。
警備をしながら、祭りを囃したり、笛を吹いたり。

消防団も祭りの一部です。

つい最近まで小学生、中学生だったと思ったのに…という子たちも今や立派な大人になり。
宝の舞、すなわち四人舞に初挑戦しています。

社務所の消防団詰所には、団長さん、副団長さんをはじめ、OBの皆様や第2部団員の方々など、多くの方がお客様でいらしてくれました。

また、東栄町から花祭りの担い手さんが多数!
上黒川花祭りに訪問して下さっております。

続々と増える観客に、子どもたちの顔は緊張と共に…良いところを見せてやるぜ!というやる気があふれております。

長男の同級生さんたちと、今年は同級生3人組で花の舞「盆」を舞います。

支度部屋では、次の舞、次の次の舞、小さい子の着付けほど時間がかかるため…
前倒しで着付けが進みます。

なんたら可愛い。

長男とその同級生さんたち、出番です。

太鼓は、1番手のお父さん。
近所のおっきい先輩です!

一方で、私は舞子見守り係。

とは言っても、保育園時代から続けている小学校四年生たち。
もはや隣についている必要もないくらい熟達しています。

細かい所作など改善の余地は多分にありますが、それは年を経ていくごとに身についていくもの。

そして…
このときを待っていました!!

お父さんの方が、むしろ緊張した面持ちか。

娘さん、生まれて初めての、花祭りデビューです。

舞習いを始めた頃は両腕を持たれて操り人形状態だったけれど、吸収力は大人を凌駕し。
いっちょ前に!

たくさんの大人たちに見守られ。

娘は、自らの名前「舞」に恥じぬ、素晴らしい『舞』を魅せてくれ、お父さんは目が潤みっぱなしでした。

ワラジを履くのも、このときが初めて。

足の感触を、不思議そうな眼差しで見つめることも。
しかしこれまた、実はこの三人の花の舞(舞上げ)メンバーにおいて、最年少は娘さんではないのです!

なんと。なんと!!

娘さんよりひとつ年下。
3歳の男の子が華々しくデビュー!

幸先の明るい、嬉しい話題です。
上黒川花祭りを背負って立つ子が、またひとり☆

さて、娘さん。
あまりに冷静沈着すぎて。

可愛いを通り越して、カッコイイ。

小さいときから花祭りが大好きな、先輩「まい」ちゃんが、その先で舞を見つめて。
写真からも分かるように、動きがとても大きくて堂々としています。

将来、花祭りで舞ってくれるであろう後輩ちゃんにも見つめられ。
最後に、しっかりしたお辞儀のあと、娘さんの表情に笑顔が戻りました。

さあ、お父さんも負けていられないぞ。と。
太鼓のばちを握りました。

花の舞「湯桶」。
終わると、慌てて社務所(消防団詰所)へ。

時計の針は午前0時。

これにて、消防団の花祭り夜警は終了です。
今月、子どもが産まれる予定の夜警長、大変な最中に大役でありますが、快く引き受けてくれました。

続きは翌日のブログへ…続きます!

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