世界文明における技術の千年史

歴史本であり、技術本であり。

 

今ある人類の暮らしを作ってきた数多くの発明がいかにして誕生してきたのか、
それを「技術の対話」という観点から綴った、非常に濃密な本でした。

科学技術といえば西欧からやってきた専売特許のようなイメージがありますが

その歴史を遡ると中国や日本、インド、中東諸国など
アジアにおいて古くから発展してきた技術が独自に発展というわけではなく、

西欧諸国に持ち込まれてブラッシュアップされ、
それが再びアジアにやってきてブラッシュアップされ、
またまたそれが西欧諸国に向かい…

というのを、千数百年繰り返されてきた結果であることが、
様々な具体的事例をもとに語られています。

灌漑技術や道路、橋梁などの土木技術から蒸気機関、原子力、公衆衛生などに至るまで。

技術が行き来することを「対話」と表現し、対話によって織りなす技術革新。

今の時代は世界の距離が縮まり、一層対話環境が整っているように感じつつも、
それぞれの国や地域で独自に文化と融合して改良されるには、
インターネットを通じて世界がフラット(同質的)になりすぎているとも思えます。

火薬、鉄鋼もそうですが、ひとつの技術の発展により、
背中を押されるようにして爆発的に新しい技術が発明されます。

技術屋さんといえば得てして歴史が苦手と相場が決まっておりますがw

この本は技術屋さんも歴史が好きになりそうな、そんな本です。
出版されてから20年近く経っているので、その20年を埋めるような
続編があったらぜひ読んでみたいです。

おすすめ!

 

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