上黒川花祭り2016後編

日付変わって1月4日、上黒川花祭りの後編!

山見鬼が終わる直前、舞庭を歩いていたところ…

「次、太鼓叩くか。」

先輩からお誘いが!
次といえば…三つ舞の扇!!

私が叩くことできる舞は、これが最後。
よっしゃ!やろっ!!

が。しかし。
集中力を切らした寸分。

舞手が扇を振る方向と逆の方向で指揮の一本を入れてしまったり…
舞手所作の回数カウントを間違えてしまったり…

「どうした??大丈夫か??」

先輩に心配掛けしてしまいました(泣

意気消沈。

 

最高に盛り上がった三つ舞(やち)!
地元囃し手にとっては、一番盛り上がる舞。

そして、花祭り大好き女子が舞う!

にもかかわらず。

カメラ行方不明につき…写真が無い…(´・ω・`)
残念…。

 

続いて、三つ舞(剣)。

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この舞の世代層が薄いため、舞手が足りない部分は大人が入って補う(右端)。

重量級の剣(つるぎ)を持って舞う三つ舞は、非常に体力を消耗します。

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もちろん、ここにもミスター花祭り@坂宇場の従兄弟!
舞子のシャドーを演じます。

坂宇場花祭りの舞と似ているので、
「人がおらんかったらいつでも舞うでのん!」
さすが、従兄弟。

三者三様、練習を繰り返しても、なかなか身につけにくいのが、
この「はんや」と呼ばれる部分。

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練習では、「もっと頭の上から振り下ろせ!!」と何度も言わますが、
自分は剣を頭上から振り下ろしているつもりでも、
他人から見ると、横から横顔にくっつけているようにしかみえないという。

頭に思い描く感覚と実際の所作が乖離しやすい「はんや」です。
だから、難しい。

舞手にとって、観衆が盛り上げて囃してくれるのが、一番の強壮剤。
一番眠い盛りのこの時間、舞庭が静かになってしまいますが、

中学生のふたりが舞う、このタイミングを狙って、
他地区から、同級生たちが応援に駆けつける!

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ただいま、明け方、午前4時。

そして…厳かなる真打ち。
憧れの榊鬼様、本座へ。

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日中の仕事をこなしてから、豊橋から駆けつけられた!
その疲れを感じさせないほどの、キレッキレの舞。

舞に力をかけずともキレのある動き。

すなわち、動作の流れにムダが無い。
見ていて勉強しようと思っても、なかなか身につくものではありません。

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それは、榊鬼様の「たい割り」相手、白衣を着用する人も一緒。
鬼様の中でも最も演舞が長く、体力を消耗する榊鬼。

少しでも榊鬼の負担を和らげるため、鬼様の動きを凝視し、
マサカリを支えて動作を合わせる。

 

さて。
私も支度を始めるべし。

一番汚れている赤い衣装、上下を探し出して、着用。
これから始まる味噌の宴に、綺麗な衣装は不似合いです。

なーんて、余裕ぶっこいてたら、榊鬼が終わりそう!!

ヤバイ!ヤバイ!
支度が間に合わない!!

急いで面を装着して、駆け足のまま右手に鈴、左手に杓子を携え出陣!
(ここで、杓子が見つからないトラブルも発生。)

今か今かと待ち受ける、すりこぎ・杓子待ちの観衆。

ん??
今年は暖冬だから…

いや、それにしても…薄着過ぎる…ミスター花祭りの従兄弟!

まさかの、上半身裸であります。

果たして、味噌が足りるのか?

味噌は、売店のお手製。
毎年、母上も試行錯誤。

一昨年のとよねまつり、にんにく効きまくりの味噌が記憶に新しいですが、
今夜は、味噌を塗られた側にも優しい(洗い流しやすい)、
砂糖控えめでサッパリ感覚の味噌に仕上がっています。

売店の仕事も、多岐にわたって大変。

まずは本座で相手舞してから、すりこぎ・杓子、ふたり揃って散開!!

手当たり次第に味噌を塗りたくる。
待ち構えていた人はもちろん、シャッターチャンスを狙って接近中のカメラマンにも容赦なく。

満を持して…

半裸の兄貴の所へ!!
すりこぎ・杓子、揃ってダブル味噌塗布。

前に、後ろに…

命名。
人間五平餅。

新たなジャンルが開拓されました。

身を挺して場を盛り上げる、愛されるキャラクター。

本当に、尊敬します。

人間五平餅さまと対峙し、続いては恒例、ばばあとの攻防戦が待ち受ける。
対決の様子を是非ご覧頂きたいところですが、今年の動画はありませんので…

以前、大好評を頂いた動画を再掲。

動画の作者は、今や科学雑誌ニュートンのライターを務めるしましょさん。
高校、大学と続けて唯一ただひとり、同じ部活&サークルに所属した同級生。

姫様を狙って、ジリジリと距離を詰めるすりこぎ・杓子を追い払うばばあ。
今回、ばばあの中の人長年の夢である、すりこぎ側デビューを望んでいましたが、
やはり、このばばあに勝てるばばあは、簡単に見つかりません。

そろそろ、ばばあ歴、10年くらいに達するのではないでしょうか(笑)

姫様が鉄壁防御に守られながら退場した後も、
すりこぎ・杓子は舞庭で味噌塗りすぎて、

「そろそろ本座で相手舞して戻れよっ!」

と、言われる始末であります。

退場後、火の禰宜、翁の登場で静けさが取り戻され。

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一方、売店兼炊事場に行ってみると…

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人間五平餅さま、しっかりと味噌を洗い流されました。

いやしかし、この真冬の時期に、平然と。
恐るべき精神力。

今年は…暖冬ですから…ねっ!

続いて、四つ舞(扇)が始まります。

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このメンバー構成、ある意味スゴイ。
4人とも世代が異なるのです。

世代毎にまとまって配役される花祭りにおいて、珍しい光景。

というのも…

舞が始まる直前まで、メンバーがあとひとり、決まっていませんでした。
とーーにかく、高校生から20代前半の年齢層が薄すぎる、上黒川花祭り。
ちょうど、その世代が舞う四つ舞は、配役決めが大変。

にっちもさっちもいかなくて、当日まで決められず。
もう、当日どうにかなるや!と、半分サジを投げてしまった私。

そこに、救いの神、現る!!!!

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昨年榊鬼を舞った、舞の師匠がやってくださると!!
なんと、貴重な機会。

師匠が四つ舞を舞う姿が見られるだなんて。

むしろ当日まで決めなくて良かった。
なーんて、ちょっと思っちゃったりして。

舞習いで子どもたちを指導するときに使うフレーズが、とてもわかりやすい師匠。
自分も、見習うべき指導者。

 

扇の舞が終わり、続いてやち・剣の午前8時。
舞手の制約から、やち→剣と、途中持ち替えで。

ここは、未だ、我々世代が舞っています。
本当は卒業して鬼の舞に移るべきなんですが、いかんせん、
下の世代が上がってくるまでお役御免になりません。

いつも舞っていますが、今年の私は観ている側。

この後、控える舞のために。

いや、それにしても、あの圧巻の山見鬼を舞った先輩、
会計業務をこなしつつ、さらに四つ舞。

相当な疲労を抱えながら。
役鬼舞った人が会計やっているなんて、上黒川花祭り始まって以来ではなかろうか。

湯囃子が始まり、会場も賑やかさを取り戻してきた午前9時。
その独特の藁擦り音を耳にしながら、衣装に袖を通す私。

鬼の舞、百戦錬磨の先輩方が、朝鬼衣装を着付けして下さいます。

ふたり掛かりで衣装を着付けしてもらうなんて、初めての体験。
役鬼に課せられた責任の重さを感じます。

これほどまでにフィットする形で鬼の衣装を身にまとったのも生まれて初めて。
すげぇぜ、先輩たち。

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朝鬼の面を付けるのは、もちろん初めて。
先輩方から、朝鬼は角が長いから、「天」の舞の時に気をつけるようにと。
実際に手を伸ばして、その感触を確かめます。

私の表情、かなり緊張状態だったようで、

「けんたろう、1回、大きく深呼吸しよう!」

先輩の一言で、視界が開けた。

ずっと支度部屋につき、残念ながら今年の湯囃子スプラッシュ写真はありませんが…。

湯浸しになった舞庭に、吸水用大鋸屑が撒かれ。
白衣を着て提灯を手に持つ、榊鬼を舞った先輩に導かれ。

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いざ、出陣。

太鼓の前に降り立った瞬間、心臓の鼓動がより大きくうねり出す。
マズイ、緊張しちゃダメだ!
そう、自分に言い聞かせながら、舞に意識を集中させる。

舞の切替をミスった!!!

焦りが、更に大きなミスを呼ぶのは、世の常。
落ち着け!落ち着け!!自分。

ミスは忘れて、役鬼らしく、堂々と!
堂々と、雄大に!

山見鬼、榊鬼に比べれば、短時間で終了する朝鬼。
とはいえ、舞庭内での舞式、流れはぶっつけ本番。

ビデオを見て、頭の中でシミュレーションしたのみ。
その不安が一層、緊張感となって息を詰まらせる。

テレビカメラで撮影されていることなんて、すっかり忘れて。

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限られた視界に飛び込んできた娘の姿。
あ!来てたんだ!!!

こりゃ、格好いいところ見せなきゃ。

鬼を見ても泣いてない!
自宅の娘用ベッドの枕元に、花祭りポスターが貼ってあるからか?

そんなこと考えていたら、緊張が飛んでった。

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息子はカメラを構えて朝鬼を狙う。
カエルの子はカエルだ…(笑)

ほいでも、ありゃぁ…誰のカメラだ??

ひと晩続いた花祭り、疲労の最高潮で鬼の舞。
フラフラしてくる足下を踏ん張って、どうにか舞いきった。

榊鬼の先輩に支度部屋まで導かれ、
面を解いて、大きく深呼吸。

呼吸を落ちつかせて。

やりきった達成感と、失敗点を思い返した落胆が脳内同居中。

「よく練習したな!上手かったじゃん!」
励ましの言葉を下さる先輩から、更なる改善点をそのまま御教示頂きました。

改善点の備忘録として。
・中、雲の位置で舞うとき、両腕を前方に伸ばして大きく見せる。
同時に、マサカリを持つ腕の伸ばす方向は真ん前ではなくて、マサカリ側に寄せる。
・天の位置で舞うとき、マサカリの持ち替え時に両手を寄せるのではなく、
マサカリ側の手に反対側の手をすり寄せるようにして持ち替える。
・五方を回るとき、太鼓のリズムに対して、もうワンテンポ遅らせて回ると負担が少ない。
・最初から足を上げて飛ばしすぎると、山見鬼や榊鬼では体力がもたないので、
足を浮かせずとも、リズムを取って動きを見せる。

自分で舞っていても一番課題に思えたのが、舞の移り変わり時。
太鼓のテンポとズバッと合わせることができていなくて、「迷い」が出てしまっていました。
これはもう、練習を重ねるしかない。

獅子舞を見に行く気力も残らず。

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最後に待ち受ける朝鬼まで、ずっと緊張の糸が張り詰めて。
舞終わった爽快感と開放感、そして徹夜疲労により、精神制御が困難な状態。

そんなところで…

「さかもとさん、最後に、舞終えた一言をお願いします。」

うおっと、テレビの方。

言葉が出てくるわけがない。

けれど、せっかく上黒川花祭りを取り上げて下さっている皆様、
ここは最後に脳みそ振り絞って!

外に出て、境内の長い階段をバックに、カメラが回り始める。

ふと、朝鬼を舞っていた最中のことを、頭の中で振り返ってみると、
出てきたのは、それよりずーっと昔、私が幼い頃に父が朝鬼を舞っていた情景。

振り返りが戻りすぎですが…なぜそうなるのかというと、
年末から年始にかけて、父が花祭りに携わっていた足跡をたどる作業をしていたため。

ここ数日は、父の記憶があまりにも近い状態になり、感極まって…。

抑えられなくなってしまいました。

頭の中では、カメラ回っているのに…ヤバイって…と囁く自分。
それとは関係無しに流れ出す。

制御不能。

父が亡くなってからフタをしていた感情が、ここで開いてしまった。

これにて、取材完了。
深く 深呼吸をして、次に移らねば。

舞庭で片付け作業を進める人に加わり、
そちらが一通り済んだところで、社務所の消防団夜警の撤収作業。

湯囃子を終えて温泉入ってきた後輩4人と共に消防詰所へ荷物を運び込み、
消防詰所前にて、解散!

ようやく、自宅に到着した正午。
風呂に浸かり、昼ご飯を食べ、かすかな花祭りの「香り」と共に仮眠へ。

 

花祭りと前と後で、息子の成長が著しい。

地域が人、子どもを育てるって、こういうことなんだろうなぁと感じます。

舞習いでは、知らないおじさんから、これでもか!ってくらい怒鳴られて、
それに悔しい思いをしながらも、自分の所作を磨く。
子どもながら、みんな頑張った!

もちろん、私も、未だに何度も怒鳴られます。

私も育てて頂いている最中。

 

仮眠から目覚めたのは、朝日新聞記者さんからの着信電話。
昨夜、総代長さんから依頼で、取材を受け。

内容の最終確認。

花祭りを始めて知って、初めて見たという記者さん。
どんな記事になるのか、楽しみに。

仮眠から目覚めた午後5時。

毎年味わう、周りの世界が宙に浮いているような不思議な感覚。
明日は仕事、もう1回風呂に入って、シャキッと明日朝目覚めます!

“上黒川花祭り2016後編” への4件の返信

  1. 動画紹介してくれてどうもです。
    もう5年前になるのか……最近行けてなくてすいませぬ。
    来年こそは久々に行ってみたい。

    • おっ!これはご無沙汰!ご本人様御登場ありがとうございます(笑)
      もう5年前いやしかし、未だにあの動画は伝説的ですよ。
      年末に、職場で、しましょ動画が流行っていましたww

      待ってるでねー!御来訪を!

  2. こんばんは!花祭り少し遅れてお疲れ様です!

    今年は受験勉強で運動してない分、体が老いてきたのか真夜中になると、眠たくてしかたがありませんでした(^-^;
    それにしてもミスター花祭りさんはすごいです。Σ( ̄ロ ̄lll)

    今年も楽しく花祭りを終えることができました!
    そして充実しているせいか、年々早く花祭りが終わってしまうよな気がしますm(__)m

    花祭りが終わったあとの静けさはやはり寂しい感じがしますね。

    来年舞えるかどうか分かりませんが←多分舞いますが…
    今はとりあえず目の前の受験に向かって頑張りたいと思います!

    それではおやすみなさい~

    • おっ!!受験生登場!!
      受験前に花祭りお疲れ様でした☆
      無事、志望校に合格することを願って…花祭り舞ったで大丈夫だ!

      ミスター花祭りさん、老いを全く感じさせない…どころか、年々パワーアップしているような気すらするよ(笑)
      今年は朝まで元気だったもんねぇ~
      見習わなきゃ!

      年を追う毎に、花祭りにおいて時が過ぎるのは早くなるね。
      中学生の時を思い返すと、今はもっと短く感じているよ。
      真夜中に眠たいということは、まだ若い証拠だでww

      花祭りが終わったのを寂しく感じる。
      確かにそうだねぇ。特に若い頃は!
      年老いてくると、花祭りがやってくるのも、あっという間になるよ(笑)

      来年以降も、三つ舞の剣、宜しく頼むでね!
      大学受験の時だけは大目に見るけど(笑)

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