正午過ぎから、現場2箇所。
ひとつ目の現場では、舗装業者さんもあまり見たことがないような現象が発生しており、
舗装業者さんの技術部隊が名古屋から来訪。
原因究明のため、現場で分析会。
その現象が気になってしょうがなかった私は、
技術部隊が到着する前にネットで下調べしまくったんですが、
そのとき、これじゃないかなぁ?と仮に結論づけた現象名。
これが…
技術者の方が、周囲の状況から、最終的に判断された現象名に合致!
その名も…
ブリスタリング。
ブリスタリングというのは、
舗装下面に封じ込められた水分等が気化して膨張し舗装が膨れあがる現象。
液体としての水が、水蒸気になると、その体積は1700倍。
内部の気圧は高かったと推測されますが、
気圧による面圧が、アスファルトの塑性変形を起こしたということ。
舗装をも膨らませる、気体の力。
恐るべし。
しかし、ネットで調べたとき、取り上げられている事例が、
空港で発生する事象ばかりだったので懐疑的ではありましたが。
分析が完了し、今後の対策を練った後、
また別の舗装工事の相談のために立ち寄ったところで…
職場の赤い車両を発見。
今日は、中学生の職場体験!
ふたりの中学生が、防災担当職員さんと一緒に、
村内の防災倉庫を巡って、備蓄品の点検や機器の増設を実施してました!
これぞ、現地現物で勉強。
さすが、豊根中学校!
場所変わって、次の現場。
こちらは、舗装工事の仕上げです。
状態チェックのため立ち寄り、施工風景を見ながら…
今度は私が、現地現物で勉強。
あれ?舗装といっても、いつも見る道路の色と違うような…
と、思った方も多いかと。
これ、工業副産物を利用した、簡易舗装なんです。
副産物を利用しているから、かなりの低コスト。
ただ、工場から豊根は遠いので、輸送費がネックですが…。
何の副産物かというと、鉄を作るプロセスで出てくる副産物。
製鉄における、鉄鋼スラグ!
鉄鋼スラグという文字には鉄が含まれていますが、
現物には含まれておりません。
主な組成はCaOとSiO2。
酸化カルシウム(石灰)とシリカ。
地球上にごくありふれた物質です。
鉄を作るとき、高炉の中に鉄鉱石とコークスと石灰石を投入し、
コークスによって鉄が脱酸処理され、石灰石によってシリカやアルミナが分離されます。
鉄鋼スラグは、セメントの組成に似ていて、
水をかけながら転圧(ローラーがけ)すると、固まります。
有価物として販売できる副産物って、良いですね。
転圧後、しばらく養生すると、色が真っ白に変わり、
カチンコチンの表面に仕上がります。